花々日記

つきだて花工房の日常や雑感を綴っています。

秋の献立ご紹介

すっきりしない天気の続く月舘です。

昨日はようやく太陽が顔を出したと思ったら今日はまた雲がびっしり。

いつになったら青空を眺められることやら…

 

さて暦の上ではもう秋。

今年はすでに気温もお天気も秋模様。

花工房のお料理も模様替えです。

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今回の献立は秋らしく、きのこや木の実をふんだんにあしらいました。

手前の小さな3つの器、左からサツマイモのきんぴら、菊の酢の物、ナメコのおろし和え。

右の黄色い器にはシュンギクときのこの胡麻和え。

左の白い器は秋鮭ときのこのグラタン。はじき豆(枝豆)を添えて。

その右後ろの涼しげなガラスの器は根菜サラダ。レンコンやゴボウ、カブの歯触りが楽しい♪

赤い塗椀は伊達鶏のつくねを揚げ出しにしたもの。つくねは湯葉で包みました。

右隣は旬のお刺身。

右後ろのお鍋は秋刀魚のつみれ鍋。お出汁を吸ったお野菜もまたおいしいんですよね。

好評の釜飯は月替わり。9月は栗やギンナンなどが入った木の実ご飯です。

一番後ろに控えるデザートは南瓜のココット。ほろ苦いカラメルがきいてます。

 

さて、では、わざと外した2品をご紹介。

まずは百合コースと花コースにつく器。

真ん中にドドーンと見えるのはそう、松茸。

帆立などの海鮮もいい味だしてます。

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そしてもう一品。

こちらは花コース限定、福島牛のきのこ巻。

三種類のきのこを福島牛のお肉で巻いてあります。

みぞれポン酢でさっぱりと。

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気候が良くなってくると食も進みますよね。

たまにはおいしいお料理で、夏の疲れを癒やし、気力も充実させましょう。

 

花工房の秋のお膳、ぜひご賞味あれ!

誕生日の日

月舘は一時の暑さはどこへやら。

ここ数日は雨が降って涼しくなっています。

この梅雨は少雨傾向だったのでいいおしめり。

花や野菜だけでなく、雑草たちも勢いを取り戻しました。

お天気が回復したら草刈りが忙しくなりそうです。

 

今年も8日につきだて花工房は誕生日を迎えました。

今回は19回目、来年はいよいよ丸20年となります。

誕生日恒例の「アニバーサリーコンサート」今年も開催しました。

元々はチェンバロコンサートと呼ばれていたこの催し。

今回もチェンバロは健在です。

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ピアノと見た目の違いは2段の鍵盤。

これは1段のものも中にはあります。

 

黒鍵と白鍵がこのモデルでは逆になっていますね。

これもピアノと同じものもあるようです。

ちなみに黒鍵は黒檀(エボニー)。

硬く重く、木は普通は水に浮きますが黒檀は浮きません。

白鍵は牛の骨だそうです。

古くは贅沢品でもあったので、象牙(アイボリー)が使われたそうです。

 

一番の違いは音の出し方。

ピアノは鍵盤を押すとハンマーが弦(ピアノ線)を叩くことで音が出ます。

チェンバロの場合、鍵盤を押すと爪が弦を引っ掻き、音を出します。

鍵盤楽器でありながら、ギターなどと同じ撥弦楽器でもあります。

 

このチェンバロと共演するのが、今回はカルテット。

2台のヴァイオリン、チェロ、ヴィオラの4台の弦楽器です。

高音が出るヴァイオリン、低音を支えるチェロ、ヴァイオリンとチェロを仲立ちするヴィオラ

奏でる音は厚く、たった4台の楽器から出てくるとは思えないほど。

 

演奏された楽曲は「ユモレスク」「トロイメライチェンバロ)」「星に願いを」など、誰もが一度は聴いたことのある曲ばかり。

「星に願いを」では観客のみなさんも合唱で参加。

「おもちゃの交響曲」では花工房のスタッフ、お客様も水笛やガラガラで参加。

和やかで楽しいひとときでした。

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ヴァイオリンの福田さん、富山さんとチェロの竹林さんは震災前のコンサートにも参加。

久しぶりの花工房での演奏は緊張もありながら「楽しかった♪」とおっしゃっていました。

お客様からも「よかったです!」との声をたくさんいただきました。

今回は土曜日で他のイベントと重なったこともあったためか、満席とはなりませんでしたが、いらしたお客様はみなさん満足されていたようで、長い期間準備してきた甲斐がありました。

 

演奏者のみなさんは翌日、交流館もりもりでピザ焼き体験も楽しまれて。

刃物を使ったり炭を熾したりするので、大切な指をケガしないか、こちらはハラハラでしたが。。。

 

 

 

コスモス街道

全国的に梅雨ですが、当地では梅雨らしい天気があまりないような。

つい先日は最高気温が39℃を超えて全国第2位に。

(39℃超えでも2位というのもスゴイ話ですが)

 

そのとんでもない気温が出た当日、ある計画を実施しました。

その名も「コスモス街道」事業

来年、つきだて花工房は創立20周年を迎えます。

これを記念して、花工房へのアプローチ道路脇1.8kmにわたってコスモスを植える計画を立てました。

ひところは各地で盛んだった「花いっぱい運動」も近頃では下火になりました。

そこで花工房までの道にコスモスを植えよう!ということになったのです。

目標は2万本。

 

この日に合わせて植える場所の草を刈ったり、植え場所を作ったり。

厳しい暑さの中の作業でした。

 

そして14日の休館日。

すぐ近くの糠田地区老人会のみなさんを中心に、直売所やさい工房の会員さんご夫婦、そして花工房のスタッフ。

全員ボランティアでコスモスの種まき作業です。

 

大変な作業だろうなぁ…と思っていたら。

たくさんの人のパワーで1時間弱で終了。

特にお年寄りのみなさんは要領よく、手際よく。

見習わないといけませんね。

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心配された猛暑ですが、作業が早く終わったことと風があったこともあって、なんとか無事に作業を終えることができました。

 

好天続きでからからの土も今日の雨で十分に水分を含んだはず。

(ちょっと強い雨で、タネが流れないか心配ではありますが)

うまくいけば9月中旬から10月上旬頃、コスモス街道が楽しめるはずです。

 

この種まきの1週間後。

種を蒔いた場所を確認してみたら…

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芽が出てました♪

草にまけないように、これからのお手入れ、しっかりしていかないと。

 

 

つきだて交流館もりもり オープン10周年!

今日4月29日、平成17年にオープンした体験交流施設「交流館もりもり」は10周年を迎えました。

いろいろあった10年。

震災もありました。

荒波にもまれながらもなんとかここまで。

ゴールというわけではありませんが。

 

今日のメインイベントはクイズラリー。

コース内に設置した4カ所のチェックポイントでカードにスタンプを押し、クイズに答えながら歩きます。

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暑い一日。

子供たちも少々バテ気味。

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チェックポイントでスタンプを押し、クイズの答えを書き込みます。

このポイントは「乳銀杏」というイチョウの大木。

イチョウは柔らかな若芽が吹き始め、花も咲き始めていました。

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熊野神社ではお参りする参加者も。

 

このイベントは速さを競うわけではありません。

内緒の「設定タイム」に一番近い人から順位を決めます。

一位は花工房の利用券。

発表のたびに歓声が上がりました。

 

もうひとつの大きなイベントは坂車ワールドグランプリ。

クイズラリーに参加した子供たちが元気いっぱい、参加しました。

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緊張のスタート!

 

優勝者にはメダルや組み木の置物が贈呈されました。

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坂車GPは今後も定例で開催する予定です。

「われこそは!」という方、大人の方も歓迎です。

ぜひご参加下さい。

カタクリ(?)に会いに-女神山登山

今日はいいお天気でした。

気温も初夏の陽気。

今年はこんな陽気が多くて、季節が1〜2週間ほどいつもの年より早く感じます。

そんな中、女神山に登ってきました。

当初はカタクリを見るつもりでしたが、2週間前の下見の時にすでに満開。

何が咲いているかわかりませんが、とりあえず山野草を楽しみに登ります。

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いつもの道では桑の木が新芽をつけています。

ころんとしているのは花芽でしょうか。

 

いつものように月舘口から杉林を抜けると、明るい雑木林に出ます。

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少し昇るとすぐに南西の方角の視界が開けます。

手前に千貫森、遠くにまだ雪の残る安達太良を望みます。

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ここからは浮き石の多い急な上り坂。

慎重に、ゆっくりと上ります。

足下を見つめながら歩を進めると、路傍の花たちに励まされます。

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小さなリンドウがそこかしこに。

これは思わぬ収穫でした。

 

やがて山頂付近へ。

ここでは...

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ヒトリシズカがいくつも群落を作っていました。

カタクリはやはりほとんど終わっていましたが、さまざまな花が迎えてくれました。

山頂のコブシも散り残って。

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抜けるような青い空に白いコブシがとても映えます。

 

おかずやおやつを交換しながら海抜599.4mの女神山頂上でお昼休み。

帰りは川俣方面へ降りてみました。

ヤマツツジがほころび始めていて、ここでも山から歓迎を受けているように感じました。

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里へ下りてくると、すでに水の張られたたんぼも。

今年も豊作になりますように。

そして、米価ももう少し上がりますように。

 

カタクリは予想通り終わっていましたが、写真であげたリンドウやヒトリシズカ、コブシ。

それ以外にもセンボンヤリ、チゴユリ、スミレやさまざまな木々の芽吹きが目にうれしく。

まさに「山笑う」シーズンを間近に楽しんだ一日でした。

 

里山春ごはん

いつもより早いと思った春はしばらく足踏み。

ようやく私も季節に追いついた気分です。

 

自然の、山の恵みをいただく機会がすっかり減ってしまった震災後。

福島で暮らす私たちはさまざまな知識を獲得して、少しずつですが、以前の暮らしを取り戻しつつあります。

 

以前開催していた春の摘み草体験。

今回は「里山春ごはん」というネーミングで再スタートしました。

 

もちろん、事前に摘み取って放射能を測定。

NDとはいかないものの、Cs-134は未検出、Cs-137は検出限界に限りなく近く10Bq/kg未満。

事前に収穫できなかったタラの芽、コシアブラは測定できなかったものの、昨年のデータでも合算で50Bq/kg程度。

一度に食べることのできる量からしても問題ない数値と判断しました。

 

なにより、この何年か、長く続けてきた自然と共生する生活は、ここで暮らす人にとっては大切なものです。

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コゴミ、ノビル、フキノトウ(の花茎)、ユキノシタタンポポの花。

タラの芽、コシアブラ

春の野には自然からのプレゼントが溢れています。

 

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収穫物をみんなで下ごしらえ。

会話も自然と弾みます。

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写真には撮りきれないほどの料理が並びましたが、キレイになくなってしまいました!

 

寒さで眠っていた体を起こし、やってくる夏に備える。

これぞ「自然エネルギー」ですね。

 

里山に春が来た

新年度を迎えました。

冬の冷え込みもさほどでないままに迎えた春は、春と言うには暖かく、初夏のような日も。

花工房の桜もいつもより10日くらい早く咲きそうです。

 

年度末・年度はじめの忙しさからふと我に返ると、あれ?もう春?

そう思うと事務ばかりしているわけにはいきません。

外に出なければ!

 

…というわけで園内パトロール、してきました。

 

だいぶ咲き進んできたレンギョウの黄色に混じって、もっと透明感の高い黄色の花。

ヒュウガミズキが見頃です。

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足下に目をやると淡い赤紫の花。

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ショウジョウバカマも見頃です。

話は逸れますが、今日はものすごい風。

カメラを構えると木々や草花たちがイヤイヤするんです。

悪戦苦闘しながらの撮影。

 

花工房の春と初夏の橋渡しをするのがヤマツツジ

山肌が一面に染まるにはまだまだ時間が掛かりそうですが、咲き始めた株も。

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花ばかりではなく気になるのは食べられる野草。

コゴミはどうかな…

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こちらはまだ冬のまま。

クルクルと丸まった緑の派が伸びるまでにはまだ時間が掛かりそう。

 

一方フキノトウはすっかり穫りどきを過ぎてしまいました。

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以前は勝手に摘んでいく人も多かったのですが、今はほとんどそんなこともなく。

よーく見ると小さな花がいくつか集まって、それが全体を構成してるんですね。

 

ちょっと感激。

 

ちなみに、フキノトウの伸びきった茎の部分はフキと同じように食べられます。

甘辛く炒りつけるとご飯が進みますね。

 

山菜の王様と言えば…

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タラの芽(あ、ヨダレが…)。

この春は若木がかなり出ています。

背が低いので穫りやすい。

ちょっと小ぶりですが…

 

タラの芽が王様なら女王様はこちらかな。

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むしろ香りはこちらに軍配があがるのではないでしょうか。

コシアブラ

 

隠れた人気者(?)はこちら。

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ユキノシタ、おいしいんですよね。

食感がたまらない。

 

ほかにもノビルなども。

 

里山にはごちそうが溢れています。

そこで、ここでお知らせ。

4月19日(日)「里山春ごはん」体験を開催します。

花工房の園内で野の草を摘み取り、みんなでワイワイと調理、春の恵みを味わいます。

放射能大丈夫なの?」

はい、事故の翌年から毎年測定していて、年々下がってきています。

この時期だけにちょっと食べる程度なら問題ない程度と言えます。

今年も開催前に測定して確認。

前もってネットなどで、また当日も開始前にお知らせします。

希望があれば測定器の見学もできますよ。

体験料はお一人様1,000円(税込)。

時間は9:00〜13:00(予定)。

この時期ならではの自然の恵み、ぜひ一緒に味わいましょう。

お問合せ・お申込はこちらまで

☎024-571-1777(つきだて交流館もりもり)

メール:morimori@t-hanakobo.jp

 

定員は10名程度です。

たくさんのご参加、お待ちしておりまーす!