わら仕事
稲の収穫というと、ずっと以前は鎌で刈り取り、少し時代が下るとバインダーという機械を使っていました。
(バインダーは今でも現役のことがあります)
近頃では小さな田んぼでもコンバイン(刈り取りと脱穀が同時に出来る)が入るようになりました。
コンバインではさらに、脱穀した稲わらを裁断する機能もあり、秋の田んぼには細かく裁断された稲わらが一面に撒かれているのが当たり前です。
それと前後するように、わらは農村部でも使うシーンが激減しました。
以前は必需品としてぞうりにわらじに、米俵や縄など、さまざまな生活雑貨に利用されてきました。
このまま消えてゆく運命なのかしら。。。
技術は消えてしまうとそれを再現するのはなかなか難しいもの。
わら細工ができる方はご高齢の方がほとんど。
うけつぐなら今しかない!ということで、わら細工を習いました。
なんでもそうですが、自然素材を使うものは材料の準備が大切。
わらの場合はまず数日水に浸して「やっこく」し、そのあと「わらすぐり」をします。
簡単に言えば稲わらの「葉」の部分を取り除く作業です。
稲わらを束ねて先の方を握り、根元に向かって指で髪をすくようにします。
そのあとは「わらぶち」。
わら槌で叩くことで、わらは柔らかく、しなやかになります。
そしてようやく縄綯い(なわない)、下拵えの済んだわらを縄にしてゆきます。
同じ太さにするのがプロ(?)の仕事。
と、ここまでが基礎の基礎。
今回はぞうりも作ってみました。
布ぞうりなどを作ったことがある方はおわかりかと思いますが、慣れないとつい細長くなってしまいます。
これも幅を一定に、さらに左右の幅と長さを揃えるのが難しいんです。
さて、出来映えは?
さすがは先生。
夏場は気持ちよさそうですね。
指先を使う作業は老化防止によさそう。
足も、ぞうりのように指を使う履き物がいいようです。
わらぞうりとは言わずとも、Myぞうりを作ってスリッパ代わりに履くのもよいのではないでしょうか。